ガラスパール+FRP濾過槽は、従来回収できなかった微細な汚れ、スライムを除去するものです。温泉、海水からの造水装置のためのプレろ過、養殖場の水質改善、高効率熱交換器のメンテナンス軽減などにご利用いただいております。
【問題点1】シェル材質----
鉄製が多く、経年で腐食がひどく、交換が必要になる場合がある。温泉水、海水交じりの水質などは、特に腐食がひどく耐久性に劣る場合が多い。
【問題点2】砂ろ過材------
最大で25ミクロンの汚れをろ過するが、砂の粒径がまばらなため、汚れ成分が砂の奥底に浸透、堆積してしまうことが多い。
繰り返しの逆洗時、汚れ成分が除去しきれなくなり、砂ろ過材の定期入れ替え、購入が頻繁に必要となる場合がある。
【問題点3】マルチサイクロン(遠心分離プレフィルター)の問題--------
水よりも比重が軽い汚れや、20ミクロン以下の微細な汚れは遠心分離効果が発揮されず回収できない可能性がある。
【問題点1の解決】シェル材質------
FRP(ガラス繊維強化プラスティック)による耐腐食設計と引張強度が金属と同等であるFRP構造のシームレスシェルによる耐久設計の両立を実現しました。
【問題点2の解決】ろ過材--------
粒径0.8mmの均一なガラスパールの微細なスキマで汚れを除去する。
粒径が均等であり、粒表面がでこぼこした表面ではないため、汚れやたんぱく質が堆積しにくく、逆洗時に剥離しやすい。
浸透速度がほぼ全域にわたり均等な流速となるため、ろ材上部に均等に汚れが堆積できる。
したがって逆洗時にはすぐに汚れ成分は排水され、逆洗水量が平均20%以上削減が可能なる。
【問題点3の解決】ろ過構成--------
ガラスパール+FRPろ過槽を単体で運用することも可能。
汚れ成分の大きさが比較的大きい(20ミクロン以上)ものや、比重差(比重1.5以上)があるものが混在して水中に混入する可能性がある場合、別途ご提案させていただきます。お問い合わせ下さい
他の濾材にはさまざまな汚染物質が含まれていますが、 WatercoのGlass Pearlsは化学的に不活性で純度が優れています。 実際、Glass Pearlsは独自に汚染物質の浸出試験を実施しており、 オーストラリアの飲料水ガイドラインに則っている事が証明されました。 その優れた純度は、フィルタを運転する逆洗の回数を大幅に低減し、 メディアフィルタの迅速な再稼働を可能にします。
Glass Pearlsは、粉砕ガラスのような他のガラス媒体オプションと 比較して、取り扱いが安全に使用できます。 Glass Pearlsは球形であり、 鋭いエッジを持たないため、使用するのが本当に安全です。 また、 万が一フィルターのGlass Pearlsがプールに流れ込んでも、水泳者が 怪我をする危険がありません。
Glass Pearlsは「深層濾過」に基づいて動作します。 汚れは、 フィルタベッドを介して循環され、フィルタ媒体の粒子間の 微小空間に閉じ込められ、洗浄された水のみが通過します。砂のような従来の媒体は粉砕され、ふるい分けられる。 それらは一般に、不規則な構造およびより大きな粒子サイズとなる。 従来の媒体ベッドでは微粒子を捕捉することができない。 Glass Pearlsは、0.6mm~0.8mmの非常に狭い粒度範囲を提供する 幾何学的形状に人工的に作られており、3ミクロンまでの粒子を濾過する ことができる高密度均質濾材ベッドの作成を可能にします。 ミクロンは100万分の1メートルに相当します。
Glass Pearlsの節水能力は球面の滑らかな形状による ものです。その結果、摩擦係数が低くなります。 それぞれの逆洗の後、Glass Pearlsは効果的に浄化 されます。 Glass Pearlは、砂よりも20%少ない逆洗水を必要とし、 時間と水を節約します。
現在のグラスパール+FRPろ過槽は、土台とシェルで組み合わされシェルの自重で土台に乗せるだけの構造となっています。 小型シェルの場合には特に問題となりませんが、大型シェルの場合万が一の巨大地震の際の横荷重対応設計について、別途、耐震補強サドルを供給可能です。シェルの外部に巻くバンド及びサドル(足)を追加することで固定強度をアップさせることが可能です。別途お問い合わせください。
水に含まれるバクテリアの臭いについては除去しませんが、活性炭などの除臭剤をろ材内部に追加することで対応できる場合もございます。 活性炭を入れる場合、定期交換となります。(バクテリア対策の殺菌効果はございません) 基本的に水中に発生するバクテリアによる臭い対策は、塩素殺菌または類似の対策による改善が望ましいと考えます。
グラスパール+FRPろ過槽は微細な汚れを回収、除去する装置です。 大きなごみ(石、砂、髪の毛、ごみ等)の汚れは事前に取り除いてから、使用をしてください。 重く大きな汚れを混入してしまうと、逆洗作業でも汚れが排出せず、内部に堆積したままとなってしまう可能性があります。 定期的な逆洗を行う事で、内部の汚れを排出できますが、逆洗頻度は、現場ごと、用途ごとで大きく異なります。運転当初は、都度汚れ堆積状況の評価=圧力損失値の上昇傾向や、内部目視確認で汚れの堆積量を確認して逆洗する頻度、時間を設定することをお願いします。 長期間逆洗をせず、運転を継続してしまうと内部に汚れが堆積しすぎて逆洗時に排出しにくくなってしまう可能性がありますので注意が必要です。 内部の汚れが排出しない、または大きな汚れ、重い汚れが入ったままになってしまった場合には 内部のグラスパールのメンテナンス(開放洗浄、清掃作業、汚れとの分別作業)が必要となる場合があります。
設置寸法、流量により数あるラインナップ提案が可能ですが、概略の目安として以下を参考としてください。
高強度FRPボディー+グラスパールろ材セット
処理流量 150L/min----- S500タイプ 定価120万円 税別、送料別
処理流量 300L/min----- S700 定価 220万円 税別、送料別
設置工事費は含まれません。
排温水が大量にあり、熱回収を行うべく、プレート式により給水加熱を行ったが、排水中に赤水が多く含まれていることが判明し、熱交換器内部にて閉塞が発生。システムがストップしたまま現場放置されており、排温水はそのまま排水している状況。
水質中の赤水成分が問題となり排水温度も上昇したまま排水している。この汚れを除去できれば熱回収しやすくなることが考えらえる。
MDIにて汚れ成分の分離または汚れに強い熱交換器+制御を利用して熱回収運転を継続できる様にすることができれば、省エネに貢献できると考える。
汚れ成分である現場の赤水を入手し、マルチサイクロン+ガラスパールろ過装置を利用した分離除去実験を行うことで水質が改善できるか確認を行う (赤水ろ過実験作業 作業日 : 2017年10月20日 )赤水をガラスパールが入った実験装置に流した所、汚れがガラスパール層の上部に除去した汚れが 溜まっていることが確認できる。
ろ過が完全に終了し、上部に汚れが確認出来る状態で、逆洗をした所通水部の中央箇所のみ汚れが 浮き上がって取れたことが確認できた.
ろ過する前の水、ろ過1回、ろ過2回行ったそれぞれの水を比較した所、一回のろ過で十分な汚れの 除去が出来ていると考える。